2012/12/14 (Fri)

刀がつなぐ日本史 名刀と日本人

渡邉妙子先生が「名刀と日本人ー刀がつなぐ日本史」(東京堂出版)を刊行(2012.12.10)されましたのでご紹介いたします。 渡邉先生は、現在、公益財団法人佐野美術館(静岡県三島市)館長、当日本美術刀剣保存協会評議員、静岡大学や慶應義塾大学の非常勤講師、静岡県文化財審議会委員等々を歴任されておられます。
「私はなぜ、日本刀がこれほど美しいのか、長い間不思議でした。それで実際に日本の歴史の中でどのように日本刀が贈答されてきたのか、その実例を見ていこうと思いました。(中略) その名刀に携わった人々の生きざまを考えてみたいと思ったのです。極めて高価な日本刀の贈答、また日本刀に相対峙する人の生死を懸けた生きざま、それらの実例は、人の生死と近いところに存在した日本刀の特殊な形を感じることができます。おそらく日本刀の美しさは、その人の生死と相対峙してきてところに秘められた魅力があるのかもしれません。」(著者「はじめに」より抜粋)とあるように
「祝う」誕生を祝う・元服を祝う・結婚を祝う・快癒を祝う
「守る」主を守る・家を守る・幕府を守る・国を守る
「絆」味方します・命あずけます
「節刀」
「褒美」天皇から下賜・将軍から下賜・主君から下賜
「分捕る」
「恩に報いる」
「伝える」
上記のとおり大変興味深い構成になっています。
著者は刀の扱い方を知るために20余年、月に一度道場に通って刀を振ってこられた。「目の前で実際に日本刀を自在に扱う姿は、美以外のなにものでもない、日本刀の美しさの魅力は、この反りを自在にあつかう剣術家によって活かされ、美しい日本刀と美しい技が相まって長い醸成の時を経て生まれてきた気がします。以下略」(「おわりに」より抜粋)
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