2013/11/25 (Mon)

藤原清人碑前祭と刀剣鑑賞会

 11月24日午後1時前から清人と縁ある温海(あつみ)温泉旭屋旅館で藤原清人の刀剣を鑑賞、致道博物館所蔵の2振。◎山形県文化財の1振は、銘、「羽州大泉住豊前守藤原清人 明治三年八月日」とある長さ2尺2寸5分の刀。恐らくこの刀東京打最後として、この年の秋には清人は再び郷里に帰ったものであろう。八月銘のものに「於東京」と添えたものは一口もない。この刀はアメリカの愛刀家であり親日家であるウオルター・A・コンプトン博士から致道博物館に贈られたもので、元来、清人が明治天皇に献上したものであり、後に明治天皇から英国の海軍中将ジョン・リチャード氏に贈られたものといわれている刀。
◎一振は短刀で銘は、表には、「君萬歳 清人 七十一作」、裏は、「明治三十年八月日」とあり、長さは9分7厘5毛、旧海軍士官用短剣拵えがある。清人の作刀は明治4年以後はほとんど見受けられず僅かに明治32年に作刀がある。その一例として、明治30年8月日年紀の短刀には「君萬歳清人」「七十一作」と添え銘がある。これは日清戦後全国的に鍛刀界に幾分復活の機運が見られ、清人もその波に乗ったものと思われるが20年以上の空白と、もはや老境にあった清人には思うような活躍も出来なかったろう。明治34年75歳温海(あつみ)でその一生を閉じた(寒山筆 豊前守藤原清人誌)。本短刀は、前述説明にあるもので孫 斉藤温海(おんかい)大佐愛用のものであろう。尚脇指長さ1尺9寸7分、明治32年73歳の作で、孫 温海(おんかい)の任官を待っての作で最後のものである海軍長剣サーベル拵がある。(新潟 某氏蔵)
上記のほか、会員より、◎短刀 清人 銘 明治四年十一月日 豊前守清人、◎短刀 清人 銘 安政五年二月日 天下泰平 清人造、 ◎短刀 庄内任 清丸 ◎短刀 無銘
以上6振が陳列され、鑑賞いたしました。
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今年は諸般の事情で開催が遅くなったため、「名人(師)に似たる所2つ有り、酒吞みと銭なしと」という銘文を刻んだ清人顕彰碑の前ではなく、刀剣鑑賞終了後旭屋旅館内で部屋を移動して会員10名、来賓2名が参列、神事を催行しました。
今年は、清人の師、享年42歳、四谷正宗といわれた源(山浦)清麿の刀剣展が佐野美術館で開催され注目を集めました。その師が逝去後は、師の家族の世話や師の残債を一手に引き受けた師思いの清人、豊前守清人を偲びました。
直会では、ご来賓鶴岡市温海庁舎伊藤彦市支所長さんから、このように毎年催行され、刀剣文化を後世に伝えていくことは大切なことと励ましのご挨拶をいただきました。ありがとうございました。なごやかに自己紹介をかねて全員がスピーチ、刀剣談義などなごやかに懇談いたしました。
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