2016/02/15 (Mon)

米沢支部刀剣観賞会

 高橋米沢支部長さん・赤木事務局長さんから米沢支部刀剣観賞会の模様をお送りいただきました。
平成28年1月31日午後2時から中部コミュニテイーセンターで「山形市在住山形県無形文化財保持者無鑑査刀匠上林恒平先生」講師による刀剣観賞会を開催しました。
 開会に先立ち、1月17日に逝去された石塚忠夫支部長と22日に逝去された塩原庸男会員への黙祷を行いました。なお石塚忠夫氏ご遺族石塚善孝様より、ご挨拶をいただきました。
 その後、恒平先生から「観賞のマナーとポイント」について教えていただきました。
 刀の受け渡し方について、先生の経験談も交え、刃を相手に向けない。茎(なかご)の上を持って、相手が下をつかみやすくする。ふくさの上を平地部分滑らせない。棟を点状に動かす(ひけ傷がつかないように)など強調されました。なお初心者には、会員から個別に、御刀への礼、姿を見る、刃文、地肌を見る、銘を見るなどの基本を指導しました。その後、恒平先生が準備された5振の御刀の観賞に入りました。
 じっくり鑑賞した後、先生から解説説明をしていただきました。
1号刀「豊後守源正全(まさやす)」寛文年紀の刀。姿は寛文新刀の棒反り。刃文は3本杉交じる。錆、刃こぼれ、少しあるが、江戸初期の尾張に根づいた関物・「尾張関」の「まじめ」なものです。茎を持った時、手の内、たなごころにしっくりきて、違和感がない。けっして高価ないが、我々大衆愛刀家が育てる(育てられる)ものです。とのことでした。
2号刀脇差 上林恒平  恒平先生の作品で、無鑑査になった後、初めてのコンクール作品と銘が刻まれている。平造りの寸延び脇差で彫もあり、華やかです。
3号刀、恒平先生の長寸の刀で昭和の年紀がある。のたれの刃文で、あたりをはらうような迫力がありました。
4号刀、恒平先生の作品で直刀(日本刀誕生以前の刀)。伊勢神宮に御神寶として納めたものの余鉄を使って鍛えたもの。まさに「御神寶(ごしんぽう)」というにふさわしい神々しさがありました。
5号刀 太刀 無銘 「古青江」。重要刀剣になりうるものだが、素人の彫り物があるため、だいなしになった大変残念なもの。反り高く、焼き落としと、映りもあり、古調・上品に見えました。
この後、質疑応答にはいり、参加者からたくさんの質問がでました。
先生から「小刀(小柄穂)は山形県では県教委と県警の見解で、銃砲刀剣類の登録がいらない。しかし、都道府県によっては必要なところもあるので、登録不要の証明文書を発行してもらい添付した」との興味深いエピソードもありました。
また有志の方が準備した「昭和61年4月号刀剣美術誌掲載の旧上杉家蔵刀・国宝無銘一文字・号山鳥毛(やまとりげ・さんちょうもう)の押形」を、先生がご覧になって「現物は持ってみるとすごく重いですよ。古い時代のものが、軽くてバランスがよいというのは、研ぎ減っているためなんですとおっしゃいました。確かに表示されている法量の元重ね厚さは、三分弱(0.9mm)でした。
 この後、前回好評だった「会員持ち寄りの刀剣・骨董等」の観賞会に移りました。持ち寄りの刀剣などでご意見やら話はつきませんが、時間がきて、次の機会にはゆっくり鑑賞させていただきたいと思います。
 観賞会終了後、「臨時総会」を開催、石塚支部長逝去にともなう役員人事案を審議し、新支部長に高橋善兵衛氏、新副支部長に鹿間友春氏、新幹事に永山三男氏を決定しました。
 その後会場を「志ん柳」にうつし、石塚、塩原両氏のお写真も同席し懇親会を行いました。
 最後に、上林恒平先生には、新作名刀展作品制作のお忙しいなか、貴重な時間を米沢支部のため割いていただき、誠にありがとうございました。そして会員のみなさま、そして有志のみなさま、ご協力ありがとうございました。ぜひ大勢の皆さまから米沢支部に参加していただき、楽しい時間・人生を共に(友に)にしていただきますようお願い申し上げます。心より、お待ちしています!!