2012/02/04 (Sat)

刀剣鑑賞会と平成24年新年会

庄内支部は、新年をむかえて初めての刀剣鑑賞会を2月4日午前10時30分から致道博物館ホールで開催しました。あいにくの大雪の天気、また所用のため来られない会員もおられましたが、13名参加して個人蔵の刀剣と鐔をお借りしておこないました。
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1号刀 小太刀 銘長光 長さ2尺4分 反り5分 個人蔵
鎬造り、庵棟、腰反り浅く中鋒つまる。鍛板目肌つむもところどころ木目混じり柾掛かり大肌を形し、鎬寄りに乱れ映りほのかに立ち、刃文は下半は丁字に瓦の目交じりで、上半は瓦の目主調で物打以上、表は直ぐ刃浅くのたれ、裏はやや深い、小のたれ交じり総じて匂い口締まり心で冴え、帽子はのたれて小丸に返る。作風的にこの時期に小太刀の出現なのか特に山城と備前に多くつくられた訳ですが、理由は未だに判然としておりませんが、一説には京都の公家よりの要請があった為と云われています。

2号刀 短刀 銘備州長船住長義  長さ9寸3分 反り若有り  裏 貞治22年2丑二月日 個人蔵
平造り三ツ棟、反り浅く鍛え板目流れて大肌交じり肌立つ。重ねうすくわずかに反りのついた南北長期の姿。刃文はがかる(相州伝馬の歯形)刃を焼き、砂流し掛かり、小沸つく。帽子のたれ込み先尖って返る。彫物表裏腰樋丸止め。茎うぶ。先栗尻、鑢目勝手下がり、目釘孔2ツ表に長銘裏に年紀がある。
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3号刀 太刀 銘備州長船祐光 長さ2尺3寸7分 反り6分  個人蔵
尋常な身幅で元先の幅差が開き、摺り上げながらも腰反り高く先へも反り加わり身幅の割に目立って重ねが厚く、中鋒に結んだ体配より応永備前の諸工を意識した永享備前の諸工とみることができると思います。応永備前とは異なり間延びした片落風の瓦の目に小丁字等あたかも「元重」の刃取を見るようです。所々刃ぶちに添って、かすかに映りのようなものが見られます。又、帽子は応永備前の如く先尖って返っています。沸出来なれど地刃ともに明るく冴えている様です。
 この太刀には、代金7枚(1枚7両2分)折紙有之、寛延三年並に次のような文面の添え状之有
「大納言様婚儀為済御祝儀上使相勤メ候ニ付水戸宰相宗輪卿与賜之」

4号刀 脇差 銘 兼氏  長さ1尺4分 反り 少し先反り心あり 個人蔵
平造三ツ棟、長さの割に身幅狭く重ねがうすい。反りは若干先反り心あり。「ふくら枯れ心、地肌は板目流れ心で所々杢目ができ、刃ぶちは柾目架かる。刃文は大瓦の目乱れが沸崩れ所々沸の強さの為に切れて見え、いわゆる島刃になっている。それが皆焼につながっているのであろうか。帽子は先尖り心で茎は刃方が少し張り先浅い剣形の様です。私(加藤)は志津兼氏二代目と思えてなりません。

5号刀 太刀 銘 貞宗  長さ 2尺2寸9分  反り8分  個人蔵
鎬造り、庵棟、腰反り深く、元先の幅差さほど開かず、重ね目立って厚く反りはやや伏し心で中鋒に結んだ体配を一応南北朝時代ととらえ、匂い出来の直ぐ刃調で中間ぐらい迄は足葉いり上は何らの働きも少なく寂しいできです。肌目は鎬筋が柾で刃ぶちにそって小板目に杢目交じりの肌立ち気味となり所々地斑交じる肌合いに淡い映りも現れている様です。大変むずかしい刀ですが、私見では新々刀の写し物と判断いたしましたが、諸兄の慧眼を仰ぎたいと思います。(以上解説:加藤嘉一郎副支部長)    

 以上刀剣鑑賞会終了後、場所をざんきん亭に移し、会員各自が心新たに新年度の抱負をのべてなごやかに、新年会を開催しました。
(参加者:酒井、加藤、小野寺、本間、阿部、安藤、大滝、土門、忠鉢、宗、加藤、佐藤、赤沢)